石原新党に関しては、いまだ解らない、しかし現在の自民党のていたらくを見るにつけ気になる存在ではある、というのが正直なところですが・・・・疑問点だけは明らかです。
まず多くがおそらく首を傾げるように、亀井氏が名を連ねている点。あとは年齢への懐疑。石原氏79歳、亀井静香氏75歳、平沼赳夫氏72歳。若ければいいというものではありませんが、この方たちの平均年齢からして、少なくとも年齢的には「未来がない」という点。平沼氏がその姿勢はともかくとして、自民党から与謝野氏が抜けたときに見せた狭量ともいうべきヒステリックな反応。清潔感も政治家には必ずしも褒め言葉ではないので清濁合わせ飲めない狭量という評価。あげくその、かばったはずの与謝野氏に速やかに寝返られ民主党に去られ、人を見抜く目のないことも気がかりです。
亀井氏の参加については、それこそ清濁合わせ飲まねば渡れぬのが政治の世界で、ある種の力学による必然性なのか。クリーンな理念のみでは力にはなり得ない現実があるので、まあそういうことなのかな、と。離合集散は政界の常で、ここ一番のこの時だけは手を結ぶほうがお互いに得、近い将来は知らぬ、というごときことなのか。もしそうなら、これに対してはいささかもう、ウンザリはしているけれど。固い志を同じくする者どうしが末永く手を携えて闘っていただきたいとは願うけど。それも、力学の必然なら仕方ないとして。お三方の平均年齢に関して言えば、器量を備えた中堅、若手が参集すればそこは補えるとして。平沼氏の女子寮の舎監めく狭量ぶりもまあ、石原氏の怪物的度量が補うとして。最大の懸念点は橋下氏との連携で、この橋下氏がいまだ解りません。集票力に期待してのことなのか。反日カルト創価学会と完全に縁切りすること、外国人参政権を断固阻止すること、これが出来るのか。
余談に流れますが、日中国交正常化に反対したのが石原慎太郎氏で、なぜあのとき、石原氏と志を同じくする人たちが多く現れなかったのかと、かえすがえすも無念です。石原氏をべべこは人としては好きではないけれど、政治家としてはやはり端倪すべからざる見識と力をお持ちの方だと思います。
平沼氏が新年会でいわく「自民党から30−40人、民主党からも合わせて70−80人の集団で、政界のキャスチングボートを握る」
う〜ん、民主党から30人も引っ張って来る? それに値する民主党議員が30人もいる? いったい誰??? と思うのはべべこだけでしょうか?「政界のキャスティングボードを握る」は、この文脈で言えば「人数を取り揃える」という宣言になりますが、それにも抵抗を感じるのですよ。たちあがれの無力さがその人数であることを思い知っての「転向」かとも思われますが、数の力学を追うと公明党との連携なんかになって自民党が、公明党と手を携えたばかりに、短期的には数の点でよかったけれど、長期的には国民の信を失う結果になったことを考えると、果たして。むろん、数を束ねねば力にはなり得ない、それは事実。しかしながら、それゆえ民主党から30人? 数欲しさに公明党と結びつく発想とさして変わらぬ気がするのですが。それにまだ新党が立ち上がってもいない段階で「他党から引き抜く」発言をやらかす平沼さんの軽率さも気になる点です。これに対して「自民党からも引っ張って来ようなんて失礼な話だ」と怒りを露わにしたのが谷垣総裁で、感情的にそれはわかるけれども、それをそのまま口にするのも、これまた幼い話。政党はヤクザの「組」ではありません。シマを守るための構成組員が政治家ですか? 同じ政治理念を持つもの同士が寄り集まって闘うのが政党でしょうから、もっと違う発言があったのではないでしょうか? 怒りをそのまま口にするより、ここは「なるほど」と大向こうをうならせる名言を発すべき所、まあこの方にそれを期待するのは間違いか。
幹事長の石原伸晃氏もその立場上の発言か本音かは知らぬけれど、「人の財布に手を突っ込むのと同じ」というごとき、稚拙さです。この発言を聞いた国民が、そうだそうだと感心しますか? 谷垣総裁の稚拙発言を違う言葉でなぞったに過ぎず、ここはやはり名文句で切り返して自民党及び本人の株を上げるべき局面であったのではないでしょうか。「日本を外敵から守る、命を懸けて国を愛する、という同士が集まったのが我が党です。もしそれに対して不服の議員がいるならば、出て行っていただいて結構です」ぐらいの穏やかな切り返しがなぜ出来ぬのか。心根に国を守るが、もはやないのかもしれません。自民党自体にも。ない、は言い過ぎとしても、党自体の体質が選挙民からはそう見做されている。怒るよりも前に、なぜ自民党が支持を回復しないのか、腹をくくった真剣な自省が必要でしょう。9月の総裁選では、おそらく自分がというのもあるのでしょうが、この器ではとてもとても・・・、自民党支持者はきちんと見てますよ。石原伸晃氏が器ではないことも、もし総裁になったら谷垣氏の二の舞であることも。いえ、ワースです。失望に更に失望を塗り重ねるだけで、失望×2は絶望ですよ、もはや。なぜそれが解らぬ、自民党。
自民党関係者筋によると「伸晃氏は石原氏が新党準備を進めていたとき、母親の典子さん(慎太郎氏夫人)と共に『新党はやめてくれ』と説得、石原氏も一度先送りしている」
これまた、うんざりなお話なので、国の命運がかかることをお茶の間力学でどうぞ決めないでくださいね。
「今年になって新党構想が再浮上したのは、慎太郎氏と伸晃氏との間で『自民党には迷惑をかけず、大阪市との橋下徹市長との間で連携を進める』といった密約ができていたからではないか。石原氏は自民党現職ではなく、自民党のベテラン落選組が多数参集するとの見方もある」(自民党関係者)
「密約」が実在するなら、平沼氏の発言は空気と状況を読めない人のそれであろうし、自民党の現職議員には手を付けない、というのがもし前提にあるのだとしたら、それもがっかりです。本気で日本を何とかしようと思えば、息子への義理もへったくれもあるものか。(まあ親子ですから心情的には解るのでしょせん部外者の理想論ではありますが)しかしながら、伸晃氏にもし国を守る気概があるならば、党内力学、人数力学には振り回されず、日本という国を一義に置いた判断があるのではないでしょうか。
いずれにしても、選挙となれば大阪維新の会が台風の目になることは間違いなさそうです。その時に、反日カルト創価学会を母体にした公明党がうごめくのは火を見るより明らかなことなので、それを牽制、歯止めとして機能するなら「石原新党」も意味があるかと思うのですが平沼さんの「自民党から引き抜く」発言に見られるごとき志の低さでは、どうなのでしょうかしらね。むろん、石原新党が確固とした護国理念で立ち上がり、そこに自民党内のまっとうな中堅、若手が駆けつけるなら、こんな期待できる美しい政党もないのですが、どうやらそれは見果てぬ夢で終わりそうな。
憲法でうたわれているごとく「政教分離」の精神が生かされて、公明党の脆弱化をせめて願いたい選挙であります。
石原新党に関しては「いまだ、よくわからない」ということを前提にしての、つぶやきでした。皆さんはどのようにお考えでしょうか。