テレビのニュースネタ(フジ、18時に近い17時台)で見て、ソースを探したのですが今のところ見当たりませんが、ちょっと首を傾げる内容であったので書いておきます。
東京都内(たぶん墨田区)で、腕に大きな火傷をした男の児が、病院から警察への通報で虐待と判断され児童相談所に保護される。
火傷は、母親が使っていたヘアアイロンで、男児の腕を挟んでしまったもので、母親は事故と主張。
結局、事故であったことが認められ、男の児は家に戻される。(かなり長期に児童相談所に保護されていた)
ところが、両親がそれを不服として東京都を訴え、600万なにがしを要求。
・・・・・これは、いけないのでないか、と思ったのは、ヘアアイロンを使っている母親は、付近に幼児がいれば最大限に注意を払う義務があります。それをハズミとはいえ、高温に熱されたヘアアイロンで「挟む」というのは、親として失格です。ちょっと「触れる」ならまだしも、解る。しかし、火傷の画像で見ると大きく、腕を「挟んで」いるのです。
腕に大きく熱で挟まれた状態の火傷を見て、病院が警察に通報したのは当然で、男児を児童相談所で保護したのも当然。それが本当に事故であったかどうか慎重に見極める帰還が必要なのも当然です。
しかも・・・・
男の児はベッドからの転落事故の痕跡、煙草の誤飲があったのです。
ベッドからの転落といい煙草の誤飲といい、それが事故であったか虐待によるものであるかどうか(大きな不自然な火傷と併せて)見極めは困難で、調査に時間がかかり、虐待の可能性がある間は親の元へは返せないとした児童相談所の判断に誤りはありません。
仮に事故だとしても、ベッドから転落は親としてうかつであることには違いありませんし、いろんなものを口に入れる年齢の子供がいる室内に煙草の吸殻を放置していたのも、怠慢です。もっと厳しく言えば、2歳に満たない子供がいる部屋で喫煙というのは親としていかがなものでしょうか。
母親も父親もインタビューに顔を隠して応じていましたが、児童相談所への怒りばかりで自分たちの責任については述べません。反省の言葉もありません。あまつさえ、都を訴えるというのは、責任放棄で権利のみを主張するモンスターペアレントの典型で、日教組教育の悪しき「成果」のようにも思えます。
「親権」という権利には”子を安全に育てる”という「義務」も等価にあります。
また虐待は肉体へのそればかりではなく日々、子供に浴びせかけられる暴言その他の虐めも含みます。
今回の裁判で、親が勝つとは思いませんが、しかし裁判所にも妙な裁判官が入り込んでいるので判りませんね。
万一、親が勝訴して600何十万か手にしたりしたら、ただでさえ児童相談所が介入に慎重になる余りに結局、虐待死する子供たちへの対策が及び腰になるおそれがあります。
訴えたこの子の両親にはそういう社会的影響にも考えは及んでいないのでしょう。
このところ、続く大きな事件の陰の小さな出来事ですが、ひどく気になった事件ではありました。
大津のいじめ事件がクローズアップされていますが、親による乳幼児、児童への過酷な「いじめ」は相手が無抵抗な幼子であり、また子供にとっては全世界である親からのいじめであるということで、傷は計り知れません。
(ただ・・・ソースを探している過程で知ったことなのですが、児童相談所と子を連れ去られた親との間にトラブルが結構あり、中には親の言い分が正しいのかな? と思われるのもないではありませんでした。しかし、それでも児童相談所の姿勢としては厳しく慎重に、という基本姿勢は崩して欲しくないと思います)